BRANCH COFFEE|ブランチコーヒー

JOURNAL

20260330-20260401 GUATEMALA TRIP

グアテマラのアンティグアといえば、14世紀から栄えた碁盤の目に整備された世界遺産の街で、いつかは訪れてみたいと思っていた場所。3つの活火山を見上げる肥沃な大地と、標高も高く寒暖差の激しいテロワールに恵まれ、Specialty Coffeeの栽培に適した土地。そんな街角で雰囲気の良いカフェに入りゲイシャのコーヒーを一杯いただく。産地で淹れてくれるコーヒーはいつも格別だ。町中には16世紀から17世紀ごろに建てられた寺院や協会が多くあり、現役で使用されている教会もいくつか見ることができた。1700年代の度重なる大地震で多くが倒壊したが、倒壊を免れた建築がところどころ残っていて古都の雰囲気を今に残す。ちょうど訪れたときはセマナサンタ[キリスト教の復活祭]のパレードを終えた後で、美しく敷き詰められた古代の石畳に装飾されている名残を見ることができた。自然の草花を使って石畳が装飾され、世界一美しいお祭りと言われている。数百年を経過している石畳は、このように美しい幾何学模様にデザインされている。活火山であるフエゴ山の噴火を目の当たりに。時々灰色の煙が上がり迫力がある。今回訪れた農園は、フエゴ山を背に標高500mほど登った場所にあり、規則正しく植えられたシェードツリー(コーヒーの木が日陰になるように植えられた木)が印象的だった。これまで見た中でも指折りのとても整備された農園で、標高も高いところで2000mを軽く超えていて、心地よい風が吹き抜けていた。もちろん良いコーヒーを生産しているので少しでも買えたらと思っている。コーヒーの木が喜んでいるのがすぐにわかる。シェードツリーの樹齢も数十年と古く、グアテマラコーヒーの伝統はこのようなところに宿っている。いつものように生の完熟チェリーを剥いていただく。品種によって明確に味わいや香りが違い、同じ品種でも場所によって全く違うので、生産者もピックする前に必ず場所ごとに細かくチェリーの味を記録しているとのこと。驚くほど甘いチェリーがたくさんあった。(写真はずっと一緒についてきてくれた看板犬)
ドライミルも「整然」のひとこと。ゴミ一つ落ちていない。静寂の中、淡々と作業をしている。きっと大変だけど当たり前の作業を手抜きなくこなしているのだと思う。“ From Seed to Cup ” [種からコーヒーカップまで]  Specialty Coffeeは、簡単にはこのように表現されるけれど、コーヒーの生産は並大抵の作業ではなく、多くの時間と労力を費やした後に日本へ届き焙煎され、挽かれ、お湯を注がれてはじめて感じる香りや味わいは、僕にとってはものすごく重みがある。

 

こうして並ぶサンプルの数々は生産者とエクスポーターの皆さまの努力の結晶。1カップ1カップ常に頭と感覚をクリアにして慎重にいかないと、すべての道のりが台無しになってしまう。たくさん買えるわけではないけれど、買えたコーヒーは思い入れもひとしお。ゆえに、コーヒー伝道師のごとく、現地の空気感と共にお店でお伝えしないといけない使命もある。

 

[来週のJOURNAL(毎週水曜更新)はニカラグア編をお送りします]