だいたいで。
20250314
工業製品は画一的なものを求められ、安定していて苦情も出にくく作られる側面があり、デザイナーやエンジニアが知恵を絞り、技術を駆使して完成品が作り上げられる。
その反面、一点物の陶芸や絵などは同じものはなく、オリジナリティがあふれている。自然にできた地形や石、海岸、森なども、自然の造形として刻々と変化するのが魅力的だ。
もう一つはその中間があると思う。工業製品で量産品なのに、仕様変更の過渡期によるものなのか、不規則にずれていたり、人為的にミスしてしまったりしているものである。人間の不完全さを感じられて温かみがあり、近ごろはそれらのものに惹かれる。
このところお茶に凝ってしまい、骨董屋さんに行くことが多い。ペアで同じに見える茶器の大きさが微妙に違い、図柄も同じに見えてずれていたり、色がかすれていたりして良い雰囲気を纏っている。聞くと明治〜大正〜昭和初期のものが多く、安価に手に入るので思わず集めてしまう。
お茶も飲めるし、まあええがい⋯と、小さなことは気にせず世に出して、だいたいで使ってもらうほうがいいのかもしれないなと。
ではでは、良い週末を。